コラム

本当に腹立たしい!!

大都市を中心として、日本はコロナ禍に対する適切な対策がなく、未だその渦中にいます。
そして、コロナの感染者が減らない原因として、何やら飲食店や若者がスケープゴートとして槍玉に挙げられているような風潮を感じます。
確かに、「三密」という観点からすると、密になることを売りとしていた店舗やいわゆる「つるんで」大声で会話を交わしたりする若者が目立つ存在であるとは思います。
私ももうすぐ68歳になりますが、もっと、もっと腹立たしく感じられることがあります。前回のコラムでも申し上げました。しかし、その後、またまた、腹立たしいことが耳に入ってきました。
現在、政府の段取りが悪かったこともあり若干停滞気味ではありますが、それでもワクチンの接種が進んできています。医療関係者等最優先されるべき人を除き、優先的に65歳以上とか、基礎疾患のある人等の接種が進み、接種できる年齢層も下がってきています。
連休等の旅行の計画について調査したところ、何と65歳以上の人が計画をしている件数がそれ未満の人たちの4倍だか5倍に上っている報道を耳にしました。
私自身、旅行の計画などということは微塵も考えたことがなく、全国的に収束の宣言がなされるまでは、事務所の旅行(一昨年までは毎年行っていました。)もそれまではお預けとなっています。
東京等の大都市では流行の第4波がきていると言われているのに、「これまで長年に亘って経験を積んできた」はずの老齢者がワクチン接種を受け安全だからということで、堰を切ったかのように旅行にでかける様は、若者が緊急事態宣言の解除によって気が緩み、皆でいわゆるつるんで大騒ぎをするのと、どこが違うのでしょうか? それは、若者の行動よりもっと「考えなし」で「愚か」なことではないかと思うのです。
年寄りは、若者よりも経験が豊富で、いわゆるフラストレーション耐性があると考えるのが通常です。あと、「1年我慢すること」ができないのでしょうか?
このような年寄りが、若者に対し、説教じみたことを言ったとしても、若者からすれば、単に「声帯を使って発している空虚な言葉付き音声」にしか聞こえないはずです。
そんな伝統を残してはいけません。
「先が短い」などということは言い訳にはなりません。良き伝統を引き継がせなければならないのです。
65歳以上の人たちは、その両親等から戦争の悲惨さ、戦後の物不足の実態等を実体験として、ことある毎に聞かされたはずです。
本当に年寄りはもっと賢明になって欲しいと思います。
現在の政府も、GOTOトラベルの失策については棚に上げて何ら総括をしないまま棚上げにし、自らの免責のために、若者・飲食店を槍玉に挙げているのは滑稽としか言いようがりません。政府見解は、「GOTOトラベルと感染拡大との間には「因果関係を認めるエビデンスがない」ということでしたが、現在では「人流」ということを重視していると思います。そうすると、当初の政府見解は間違っていたということでしょうか?それについては全く総括していないので判りません。
「危機管理」というのは、危機がエビデンスで認められた場合に対処するということではなく、もっと、エビデンスがなくとも物事を悲観的に捉えて対処することではないでしょうか?